ESDと次世代のエネルギー利用

ESD(持続可能な開発のための教育)は、私たちとその子孫たちが、この地球で生きていくことを困難にするような問題について考え、立ち向かい、解決するための学びと言われています。暮らしに欠かせないエネルギーについて正しい知識を習得し、その有効利用について考えることは、ESDにおいても極めて重要なテーマのひとつです。
日本のエネルギー自給率はわずか4%に過ぎません。これまで大量に使用されてきた石油資源には限りがあり、原子力への依存にも大きな問題が生じ、期待される再生可能エネルギーの利用技術は開発途上にあるのが現状です。天然ガスは産出地が世界に分散しているため、長期の安定供給が可能な上、アメリカで採掘技術が確立されたことで「シェールガス革命」といわれるほど、その利用量が飛躍的に増大しています。世界の天然ガスの約7割はパイプラインで産出国から消費国に輸出されますが、アメリカ・ヨーロッパなどと地理的条件の違う日本や韓国などには、超低温で液化して特殊なタンカーで運ばれてきます。クリーンでCO2排出量の少ない天然ガス資源を無駄なく有効に活用しながら、再生可能エネルギーの技術革新を進めることが、現時点での最適な選択肢だと考えられています。
これからのエネルギー利用にあたっては、ガス・電気等の特性を活かしつつ、エリアや複数利用者で相互に融通したり、利用状況に合わせて制御したりする、スマートエネルギーネットワークシステムを導入することで、持続発展社会にふさわしい生活環境を実現できるのです。次世代を担う子どもたちが、エネルギーの大切さに気づき、課題と真剣に向き合うことから、未来への展望は開けます。

東京ガス出張授業プログラム

ガス灯ガス事業は文明開化の明かり=ガス燈を点すことから始まりました。以来約130年にわたって東京ガスは首都圏の皆さまの暮らしに欠かせないエネルギーをお届けしてまいりました。ガスの原料は石炭から 石油そして天然ガスに変わり、その用途も明かりから暖房・調理・給湯・冷房・発電へと大きく発展してきました。そして、東日本大震災の経験を踏まえつつ、地球環境と調和した新たなエネルギー利用の形が模索されている今日、CO2排出量が少なく環境にやさしい天然ガスの役割はますます重要になっています。ESDによって2050年を担う大人が育成されていく時、クリーンな天然ガスもまた持続可能な開発のためのエネルギーESD(Energy for Sustainable Development)として、都市の暮らしを支えてまいります。
東京ガスでは1都8県の供給エリアの小中学校において、エネルギーと環境をテーマに社員による出張授業を行っています。2002年から2012年まで全社で 3万回以上開催、講座メニューも「くらしを支えるエネルギー」「燃料電池ってなんだろう?」「育むエコ食」と多彩です。さらに、「ガスの科学館」「ガスミュージアム」「環境エネルギー館」の3つの企業館は、それぞれ、環境・技術・歴史文化の視点からエネルギーと暮らしの関わりを、分かりやすい体験を通して学習していただくことができることから、多くの学校に利用していただいています。
東京ガス多摩支店は多摩エリア12市において、地域の自治体・諸団体の施策に協力するとともに、子どもたちと触れ合うことのできる地域の環境イベントに数多く参加しています。例えば、「EARTH VISION多摩-自然との共生 映画会」は、市民有志による実行委員会と東京ガス多摩支店が共催し、多摩市ならびに多摩市文化財団の支援によって来年には10回目を迎え、同時開催される「多摩エコ・フェスタ」とともに、パルテノン多摩の定番環境イベントの一つになっています。
東京ガス多摩支店は、多摩エリアの持続的発展を願う立場から、全国に先駆けてESDに取り組み、市内全公立校27校がユネスコスクール登録を完了した多摩市の活動趣旨に賛同し、本年3月の「特別シンポジウム 2050年の大人づくりを目指して 中学生の職場体験とユネスコスクールの活動報告会」に引き続き、今回の「ESD多摩地区コンソーシアム研究発表会」を共催させていただきました。2050年に向けて地域の環境が保全されるとともに、ESDの成果が実を結ぶことを祈念いたします。

東京ガスのエネルギー環境教育

東京ガスのエネルギー環境教育は、出張授業、企業館での校外学習受け入れ、教員研修支援、環境イベント支援を4つの柱として実施しております。そのうちの出張授業は、学校に社員を派遣して、先生の授業をお手伝いさせていただくプログラムです。内容と特徴は以下の通りです。

  1. 「くらしを支えるエネルギー」
    (社会科・総合的な学習の時間向け/所要1時限)

    1. 歴史編:生活の変化とガスのかかわり(小学校4年~中学生)
      ガス燈に象徴される明治の文明開化から現代にいたる暮らしの変遷を、エネルギーの利用方法と原料の推移から理解します。
    2. 資源編:発見! 天然ガスの旅(小学校5年~中学生)
      人類と火の出会い、そして化石燃料と天然ガスへの移り変わりについて学習し、これからのエネルギー利用についてグループワークによって理解を深めます。
    3. 仕事編:守るぞ安全! ガス会社(小学校3~4年)
      暮らしに欠かせないガスを作る人、送る人、そして安心して使えるよう安全を守る人。日ごろ目にすることのないガスの仕事について、子どもたちのなぜ?にお答えします。
  2. 「燃料電池ってなんだろう?」
    (理科・総合的な学習の時間向け/所要1時限)

    都市ガスから取り出す水素と空気中の酸素の化学反応で電気と熱を作り出す燃料電池について、実験を通じて学習し、地球温暖化につながるCO2排出を抑制するためのエネルギー有効利用の大切さを理解します。小学校6年から中学校3年まで、各ステップを用意しました。
  3. 出張授業

    「育むエコ食」
    (家庭科・総合的な学習の時間向け/所要 講義1時限+実習2時限)

    いろいろな感覚を使い、食材選び・調理・食事そして片づけまでを環境に配慮しながら行うことを学習します。

東京ガス出張授業実績

グラフ

詳しい内容は、東京ガスのサイトをご覧ください。
http://www.tokyo-gas.co.jp/env/index.html

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